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よくある恋愛モノ 〜おあずけ〜
第3章 本当の自分を見せて
だが、違った
今までとは。
“俺は……俺が怖い”
あの時怒りと同時に感じたのは、悦びではなく、恐れ。
冷酷にテキを見下ろす自分自身に。
そして、そんな自分自身の未来に−−−
“……っ”
その恐怖と不安−−−
そして過去の孤独を思い出し、凪はまた少し震えた
一度温もりを思い出すと、人はこうまで脆いのか
'本当の自分を見せて'
美和の声が頭に響く
“脆くても、独りよりはずっと……”
凪は小さく息を吐き、近づいてくる地面を強い瞳で見つめた
“なろうと思えば、どんな風にもなれるから”