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よくある恋愛モノ 〜おあずけ〜
第4章 素晴らしかったわ
「ァッ……いいっ!」
声を上げて乱れる女と、優しく彼女を抱き続ける男
“似てるわ……”
ゆかりが快楽の中で想ったのは誰なのか
凪のその姿は、快楽に身を委ねながらも、心は奪われない
淫乱ではない
“美しいとさえ思えてしまうその姿……”
「アァッ……もう…イッ……」
人間は極点を超えた感覚を前にすると、声を出すことさえできなくなる
「……ッ!!」
凪は大きな渦に呑まれ、そのまま果てた
ドサッ
気を失いゆかりの横に倒れこんだ凪の髪は汗で額に貼りつき、胸は激しく上下していた
「素晴らしかったわ……ありがとう」
いつもと変わらない妖艶な言葉遣い
しかし、彼女の目はどこか淋しげだった−−−