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社内恋愛のススメ
第4章 スレチガイ
『了解です。土曜、疲れてたら無理しないでね』

とだけ返して、その日は終わった。
最近お互い仕事が忙しくて、平日の夜に会う機会もない。

その翌日。
カラー印刷した資料を取りに、複合機の近くに行った時、視界の端に北川さんが入る。
北川さんは複合機近くの席にいる事務の大崎さんと話していた。

「今日昼メシ行こうか」

「北川さん、本当に奢ってくれるの?」

「当たり前だろ?何処でもいいよ。大崎の行きたいとこ考えといて」

「ヤッタ!」

え⁉︎

何、今の会話…
一瞬身体が固まる。

でも、2人を凝視するわけにも行かなくて、グラグラする頭のまま、複合機から資料を取った。

大崎さんは、北川さんのアシスタントで、だから社内で喋ってても全然不思議じゃないけど。

でも、だからって事務の子と2人でランチとか行く⁉︎
少なくとも私は担当の営業さんと2人で、ランチに行ったことなんて、しかもご馳走になったことなんかない…
もやっとどころじゃない。
なんか腹立ってきた!
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