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気紛れマーメイド
第1章 初めて逢ったのは
亜弥の誕生日だった。
豪華客船に乗っていた彼女は、その日の主役で
偶然泳いでいた私を見つけて話しかけてくれた。
「綺麗だね!」
『誰貴女?』
仲間から孤立していた私を見つけてくれた。
優しい人間…
「私亜弥!人魚さん、どのくらい泳げるの?」
どのくらいって…
『私は全ての世界を旅してるの。』
どのくらいなんて決めてない。
「凄い凄い!亜弥もそんなに泳げたら良いのになぁー…」
バカ言わないでよ。
家族もいて、お金もあって幸せそうなあんたに言われたくないわ。
惨めになる