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気紛れマーメイド
第4章 馴れ馴れしいやつ
「…」
それから帰り道、こいつは私の腕をつかんだままで…
『いい加減離して頂戴。痛いわ』
ハッとした表情をしてから離してくれた
「…すまん」
素直に謝るこいつは軽く頭を下げてからまっすぐ私を見つめて
「俺は諦めんから」
そう言って私に告げてから帰っていく
なんでわざわざ見送ってまで…
車に乗って帰るアイツは遠くを眺めて
「鳩島。どうしたら好きな女惚れさせたらええんや?」
「暁雄様はまず、好かれる様になってからですね。嫌われ過ぎです」
「…せやなぁ。」
溜め息を崩していた。