この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
その恋受け取ります
第2章 天敵、現る
ボーっと考えてる間に集荷の作業はおわったようで、再び平野に声をかけられた。
「今日のお荷物は10箱でよろしいですか?」
段ボール箱の前にしゃがみ送り状の控えに受領印を押しながら
見上げてきた平野の上目づかい。
こちらが見上げた時とはまた違う、かわいらしさが目元にうかぶ。
「あ、はい、10箱で」
「まだ5時まで時間ありますが・・荷物、まだ出そうですか?」
「いえ、今日はもう・・これで終わりです」
未和は平淡な声音で答えた。
「ではお預かりします。ありがとうございました」
平野から送り状の控えを受け取り、その背に一礼していると
背後から大声が浴びせられた。
「ちょっと待ってぇ!もう一個だけ荷物出ちゃうけどい・・い・・・?」
振り返った男の顔を見るや、声の主、佳織は語尾を詰まらせた。
「え?あ?え?原田さんじゃない・・ね・・
どなたさん?こちらのイケメンは?」