この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
その恋受け取ります
第5章 事件勃発!
まず出くわしたのは佳織だった。
様子がおかしいのはすぐにわかったようで、佳織は静かな口調で説明を促がす。
未和は、荷物を送り間違えた事、悠月が明日個人的に手伝ってくれる事、
すべてをきちんと話した。
「そう、そっか。わかった。それって、うちの社内でも片付くことだけど・・」
社内の人間だって、車の運転はできるし、こういう事態の時には嫌でも動くのは当然だ。
それをわざわざよそ様に手伝ってもらうことではないと、
社長は言うだろうと佳織は理解していたが、そこは目をつむることにした。
「平野さんの気持ち、ありがたく受けなよ」
「え?でも・・」
「あんたの役に立ちたい、なんて男に言わせておいてやっぱいいですってのはないよ。
だって強い想いがあってこそ、だと思うからさ。
そのかわり、スマ送さんに行ってもらったっていうのは内緒にするんだよ、いいね?
友達が手伝ってくれたって、そういう事にしておきな。
万が一ばれたらアタシが責任取ってやるから、だからしっかり配達してよ」
ポンと未和の頬をたたくと佳織は、部長のもとへと報告しに行った。
未和には、その後ろ姿が神々しく輝いて見えた。