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その恋受け取ります
第6章 今度は恋の事件・・勃発!
海面が陽をあびてキラキラと輝き続ける。
少し渋滞している海岸沿いをゆっくりとしたスピードで走り抜け、
江の島の姿が見えてくると、大きな駐車場に車を入れた。
そこから坂道を歩いて登る。
上がりきる頃には息も切れて、腿がプルプルと震えてきた。
「あー着いた!おお!すっげーいい眺め!」
店の横から見える海のきらめきは、疲れも筋肉痛も吹っ飛ばしてくれるほどきれいだった。
お二人様ですか?の声に悠月はピースサインで答え、店員の後についていく。
未和も2歩遅れて悠月の後をついていった。
テラス席の、一番端の席に案内された。
「うわぁここすっごいいい眺め!こりゃデートも盛り上がるだろうなぁ」
普段目にするスマイル運送の平野悠月と違って、
歳の割に無邪気な男の素顔をさらしていて、そんな素を見られるなんて
ちょっと得した、と未和は素直にそう感じる。
広がる海を見て、心が広くなったような気がした。