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その恋受け取ります
第6章 今度は恋の事件・・勃発!
息がつまった。
ピザも喉を塞ぎそうになった。
デート、なんて言葉、どっから出てくるのかと想像しただけで息が止まりそうだった。
すると悠月は、声を押し殺して笑い出した。
「岩倉さんてさぁ、イケメン恐怖症なんだって?」
「ぎゃ!な、なんで?誰から聞いたの!」
今度こそピザは喉を塞いだ。
苦しい胸をトントン叩き、大急ぎで水を飲み、なんとか胃の中へと押しやったが、
数秒間の苦しみが顔を真っ赤に染め変えていた。
ぜいぜいと息をしながら、しだいに鼓動が落ち着いてくると
頭の中には犯人の顔がくっきりと思い浮かんだ。
佳織だ。そうに違いない。いや、それしかない。
なんでそんな事しゃべっちゃうんだよと怒りに顔が熱くなった。
「でもね、詳しくは聞いてないんだ。っていうか
早川さんも細かくは知らないみたいだったしね」
と、そこまで言い終えてから、ハッと悠月は口元を押さえた。
犯人の名前を口にしてしまったから。今度は悠月が顔を赤らめた。
「やっぱり・・だけどどうしてそんな話題になるんですかぁ?
関係ないじゃん、私のことなんか・・」
「あるよ」
「な、なんの?」