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その恋受け取ります
第2章 天敵、現る
「なにって・・前任の原田のことです。どうしたのか、とか
聞かないんですか?」
そうだった。
前任のドライバー・原田はどうしたのか、聞くのがごく自然な流れだ。
言われてから未和は改めて聞き返す。
「あの、原田さんはどうされたんですか?移動、ですか?」
「ええ、移動、なんですけど、昇進ってやつです。
現場じゃなくて管理のほうに」
「まぁそうなんですか」
「はい。今日一緒に来てご挨拶するはずだったんですが
都合で来られなくなってしまって。
後日改めてご挨拶に上がりますが今日は私一人で先に」
胸ポケットから名刺を取り出し、差し出した。
「ちょうだいします」
両手で受け取ってから、彼の顔を見上げた。
それにしてもいいオトコ。
若いし。
原田さんは45歳って言ってた。
早川さんがタイプだし年回りもちょうどいいのに、なんて目をハートにしてたけど・・
この人にも目つけるのかな、早川さん・・