この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
愛し愛され
第3章 腰元のVサイン


わずかなのすれ違いの瞬間は、極度の集中で、何時間も続くスローモーションのように引き伸ばされる。

もう片方の足を車内にひきこむと、目の前の機械から整理券を抜き取る。

博人の背後で入り口のドアが閉まり、車両の中央で出口のドアが閉まる。圧搾空気のため息が、二箇所で聞かれる。

年若いガールフレンドは手すりにつかまって、窓の外を見ていた。

彼はもう一度、車両の窓からさほ子を探す。

さほ子は、道路の真ん中のホームの端の階段へ向けて、歩いていくところだった。片手は連れの男性の手を握り、空いた手を、自分の白いコートの腰へ回していた。









そして、その手は、Vサインを作っていた。









博人はその瞬間、隣にいるガールフレンドのことを忘れた。

さほ子と博人だけがそこにいて、ふたりだけが分かり合える何ごとかをそっと、分かち合っていると信じた。透明な鼓動が、ふたりのあいだを行き交った。そこにはどんなモラルも、ルールもなかった。



あぁ、ぼくはあの人を愛し始めている。



どうしようもないくらい、彼はそう思った。

ただの一度も、くちづけさえしたことがないというのに。





/69ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ