パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第6章 ダイニングテーブルのシャボン玉

そのメイルを受け取ったさほ子もまた、意味がよく判らなかった。

何故、誤送信などと言われなくてはならないのか？　一度目のメイルには返信さえくれなかったというのに。さほ子は博人といま一度会いたくて、それを素直に送信しただけのことなのに。

すこし苛立ちを覚えながら、彼女は携帯電話に着信したそのメイルの文章を何度か読んだ。

いくらでも時間を取れる、という後の（笑）とは何事だ？

いったい彼は、何を言いたいのだろうか？



自分の気持ちと、彼の気持ちのあいだに、なにか温度の違いのようなものがあるのではないか。

それがさほ子に想定できる唯一の結論だった。こういう場合、ぐだぐだとメイルのやり取りを重ねることを、彼女は好まない。さほ子は、携帯電話のアドレス帳から、博人のナンバーを探し出すと、その場で電話をかけた。