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タイムリミット。
第7章 ブレイクタイム。
『ふーん、解消出来たんだから良いんじゃねー
何、イラついてんだ』
「…イラついてないし」
『生理終わったんだろ、ほんで情緒不安定で、泣くって…いい歳こいて恋する乙女してんじゃねーよ』
「っぐ、そんなんじゃ」
『じゃー、試してみる』
と、尚子の後頭部を掴み、何度となく唇を重ねる賢。
『週の中日で、他のお客様いないから良いけど、ご遠慮下さい。』
そんな、淳の溜息混じりのボヤきも無視して、賢が食むように水音を響かせる。
チュッ
軽いリップ音をたて、尚子と賢の唇が離れる。
『どうでした』
「…違うよね」
『って事じゃねー』
賢はキスが上手だ。
それは、昔と変わらない。
が、
佑輔とのキスを比べてしまうのだ。
と、
同時に佑輔の方が気持ちが、良いのだ。
尚子は自分から仕掛けて、遠ざけようとした男に、この時自分自身が嵌っている事に気づいたのだった。