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猫好き男子と大人な部長
第14章 過ちを悔いる猫好き男子
「昨日もそんなこと言ってたよね、瑞穂。部長が私なんかを好きになってくださるわけがないでしょ。相手が瑞穂なら、十分にありそうだけど」

「架恋こそ、何を言ってるんだぁ~! 私こそ可能性ゼロじゃん! それに対して、架恋は既にかなりアプローチを受けてるでしょうが!」

「ああ、今までに2回、車で送ってもらったこと?」

「それもそうだし、架恋の話を聞いてたら、もっと色々あるでしょ! たとえば、モールまで車で送ってもらったとき、3階に用事があるって言ってた部長が、架恋を見送るためだけにわざわざ2階まで降りてくれたそうじゃん。架恋はさらっと話してたけど」

「それは、部長が親切で、思いやりの深い人だからでしょ。誰に対しても、そんな対応なんだと思うよ」

「うんうん、部長ってホント、優しくて紳士だよねぇ。……って、それはそうなんだけど、この場合はそうじゃないでしょうが!」

 うっかり架恋につられて同意しそうになった瑞穂が、ノリツッコミのように否定するのを見て、架恋は面白そうにくすくす笑った。

 自説を曲げるつもりのない様子の瑞穂が続ける。




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