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第3章 猫好き男子とお試し期間

　固まってしまった架恋を見ても、宮沢は少しも動じる様子を見せずに、畳み掛けるように聞いてきた。

「誰か、他に好きな人がいるの？」

　すぐさま、高倉部長のことを思い浮かべる架恋。

　しかし、高倉部長に抱いている想いが恋心なのかどうか、架恋自身分からなかったので、ここで「いる」と言うべきではないと架恋は即座に判断した。

「べ、別にいないんだけど……。でも、宮沢君と私、こうしてお話しするようになって、まだ日も浅いから、いきなりお付き合いっていうのは……」