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第1章 事故

｢……16時32分。｣



医師は静かに呟いた。



｢この子の保険証はある?
それから両親に連絡はとれる?｣



看護婦にそう伝え



｢はい、落ちていた鞄に入ってました。

連絡は携帯がありましたので
連絡が取れすぐこちらに向かうとの事です。｣


看護婦は保険証を渡す。









美羽は救急車の中で息を引き取った―。

即死だった―。