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第5章 そのご

『あー、
美味しかった〜〜〜♪♪♪
ご馳走さま、どうもありがとぉ〜』


すずは酔いからスキップをしている。


『どういたしまして』
翔汰もほろ酔いで、
気持ちがいい。



夜風を受けながら手を繋ぐ。


『あ』
すずのベレー帽が風に吹かれて転がった。


翔汰が拾い、
頭にポンと乗せた。



すずは翔汰を見上げて「えへへへ」と笑い、
背伸びをしてギュウッと抱き着いてくる。


『………うち、行く…………？』
無理強いはしないように、翔汰は訊ねる。


『うん！もちろん！』
すずはにっこりと笑い、
2人は電車を乗り継ぎ翔汰のマンションへと入る。