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イカせ屋稼業
第11章 そのじゅう
アヤメと呼ばれた女の子は、
頭を左右に振った。
『やめて!言わないでっ……………』


KANAMEは『ほぉらぁ。
認めたでしょ??き•こ•え•た•か•な?正義漢気取りのおふたりさん?』とクックックックッと笑いを堪えている。


____ここで殴りかかったら、
相手の思うツボだ。



翔汰はそう考えた。


行き交う人たちは疎らだけれど、
皆関わりたくないというように視線すら寄越さない。




すると…………………


『ねぇねぇ、KANAMEクンって男もイケるんだよね』
拓矢がKANAMEの肩を抱き寄せた。

『ァア??』凄むKANAME。
『_____俺もなんだ』言いながら、
拓矢の唇がKANAMEの唇を塞いだ。。





_________え。

翔汰は目を見開く。


KANAMEも予想外なのだろう、『ふぐ!』と目を白黒させている。


拓矢の手が親指を立てスキンヘッド男を指していた。
翔汰はピンと来て、
素早く女の子を抱き寄せた。


スキンヘッド男も口を半開きにしてKANAMEにキスする拓矢を見ていたのだ。

自然、羽交い締めにする力も抜ける。



_____こいつらのことだ。

大方、ナンパでもして女の子が知らない内に隠し撮りでもして脅したんだろう。



『おい!君たち、何をしてるんだ!』
声がして振り向くと、警官が2人走って来ていた。

KANAMEは『チッ!!』と舌打ちをして『ずらかるぞ』
と〔歩いて〕去って行った。。
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