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君をこんなに愛してる
第9章 白い世界の中で
そんな顔をしないでよ。
そんなふうに聞かれたら、わたしだってヒステリックになれないじゃない…。
「…どうして貴方は、絢人さんのふりをするの?」
わたしは質問を質問で返した。
「絢人さんに手紙で頼まれたから?」
「…… " ふり " をしているように見えますか?
──フフッ、…それは残念ですね」
今のわたしの質問は、彼にとってはあまりに突き放した聞き方だったようだ。
ハッとした彼の顔に浮かんだのは
驚きと失望の表情──。
次の瞬間には、悲しい笑みをたたえていた。
「──…いけないな。こんな事をしていると、せっかくの料理が冷めてしまいますね」
彼は状態を起こしてわたしから離れた。
ワゴンを引き寄せてから、手招きをしてわたしを呼ぶ。
わたしをベッドの縁に腰掛けさせると、スプーンを手に取ってコーンポタージュをひとすくい。