この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
君をこんなに愛してる
第9章 白い世界の中で
彼との情事を必死に否定する。
そんなわたしを見下ろす彼の瞳は
「──…!」
少し…、潤んでいるようにも見えた。
「…もう一度、抱いたら」
ふと思い立ったかのような、幽かな呟き。
「──…認めてくれますか。僕の想いが…君に伝わりますか?」
「……!そんな、…や、だ」
耳をふさぐ両手を掴まれて、顔の横に押し付けられる。
そして、静かに唇を重ねられた──。
....チュッ
“ ぁ…… ”
それはどうしたって拒みきれない、優しい温かさを持ったキス。
昨夜と、同じ。
全身に…丁寧に捧げられた口付け。
…まともに抵抗できずに放心状態のわたし。
「──…フッ。こうすると…君の目はそんなにとろけてしまう…、のに」
「……ン‥」
「なのに……どうして……」
少しずつ、少しずつ
彼の声は苦し気に変化していく。
もう一回、キスされて。
「…ハァ、どうしてだい?栞……」
せっぱ詰まった
そんな顔で聞いてきた。