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君をこんなに愛してる
第5章 初めてのデート
わたしたちは電車に乗って街まで出掛けた。
絢人さん、車の免許とったのは何年前だっけ?
まぁ…、今の絢人さんに運転はできない…か。
一般人的な考えでは、セレブってちゃんと電車の乗り方知ってるの?──と心配になりそうだけど
絢人さんはスムーズだった。
──…
「着きました、ここです」
「わぁ…いい匂い…」
「美味しそうでしょう?」
彼の案内で最初に来たのは、赤とオレンジの煉瓦調の外装がとってもキュートなお店。
中からただよう甘い香り…。
その香りに吸い寄せられたみたいに、店の前には行列もできている。
「何のお店かわかりますか?」
「《 Melty kitchen 》──か…。そうだなぁ」
入り口に提げられた店名を読み上げて、悩んでみるわたし。
「──…って、あそこに看板が立ってるもの。わかっちゃうよ」
「…あ、本当ですね。残念だな」
「パンケーキ屋さんか…」
看板には、見るだけでとろけそうな、美味しそうなパンケーキの写真があった。