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君をこんなに愛してる
第6章 温もりを重ねて
「このお菓子…今度、近所のやんちゃ達に配ってきてもいいかしら」
「そうしたら子供達も喜ぶだろうね。そうして下さい」
いい年して、ゲームセンターで盛り上がっていた自分が今更ながらに恥ずかしくなってきた。
それに絢人さんまで付き合わせてしまったんだから反省しないと。
「それと、プリクラも半分に分けたから絢人さんのぶんを机に置いておくね」
「ありがとう」
「また二人でお出かけしましょうね。…あ、今度はゲームセンターなんかじゃなくて、もっとちゃんとした所に…っ」
「…クスッ、ぜひ」
次のお誘いも期待しつつ…
わたしは、おやすみなさいと告げて自分の荷物を持った。
「待って、栞」
「ん…」
「今夜は戻らなくていい」
「…それっ、て」
ひょいとクジラさんが絢人さんに奪われる。
彼はそれを椅子の上に置き直して、わたしに一歩、近付いた。