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君をこんなに愛してる
第6章 温もりを重ねて
手を握る力強さに、わたしの震えも一瞬だけおさまった気がした。
でもすぐに…
「…綺麗です…栞」
「はぁ…ン……ッ」
脇腹に彼の息がかかって、熱く唇を押し付けられたら身体の芯が小刻みに震えてしまう。
もうそんなところまで彼の前にさらされているのだと、恐ろしくもなってくる。
“ もう少し…強くキスしてくれたら…っ ”
もっと乱暴に吸い付いてくれたら、わたしの身体中に赤い花が痕となって咲き乱れるのに
そう思ったとしても、口になんて出せないけれど。
焦らすような優しさが、わたしを違う意味で追い詰めていく──。
「…ん…ん」
胸の横…脇腹…おへその周り…
順を追って着実に下へと移動しながら、それでも絢人さんはわたしの手を握ったままだ。
「…ハァ…ハァ…」
「物足りないですか?」
「ぇ…──」
「君の声が、なんだか切なく聞こえるので…」
「…だっ…//、だっ て‥」
絢人さん、気付いてたんだ。
もっと強く、なんて願ってしまう…
馬鹿でハレンチな、わたしの頭の中──。