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君をこんなに愛してる
第7章 目を覚ませば
「ふわ、ぁ…──ん?」
次は歯磨きでもしようかと目を泳がせていた時、机の上に置かれたプリクラが目に入った。
昨日、二人で撮ったものだ。
絢人さんに渡したそれをわたしはもう一度手に取った。
“ ふふ、絢人さんってば落書きが下手だな ”
書き慣れてなくて、何を書けばいいかわからない感じ。
“ それにしても、プリクラは女のわたしは可愛くしてくれるけど、男の人にはやっぱり微妙ね…。不自然に目が大きいし、色、白いし ”
元の彼のほうがよっぽど格好いい。
絢人さんがキッチンから戻ってきたらそう伝えてあげよう。
いつも向こうにばかり「可愛い」って言ってもらってるから。
プリクラを戻した書斎机の上には、他にも読みかけの本などがいくつか置かれていた。
何の本かパッと見はわからない。
会社に復帰するために勉強中の絢人さんは、日本に戻ってきたばかりだというのに熱心だ。