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君をこんなに愛してる
第8章 大事だから
───…
「…起きましたか」
次にわたしが目を開けた時、さっきと同じ様にベッドの上だった。
“ ここどこだろう… ”
でもそこは絢人さんの寝室じゃない。
白い壁、白い床──
白い部屋に、木製の家具が置かれた奇妙な部屋。
ベッドの横の丸椅子に腰掛けた彼が、意識を取り戻したわたしを見てホッとしたように息を吐いた。
絢人さん……
「大事( ダイジ)にならず何よりでした。頭を強打したんですよ?覚えていますか?」
「……ぅ」
「医師によるととくに異常はないそうです」
「……!?」
“ 違う!この人は──ッ ”
「…聞こえてますか?」
「いやああ!」
頬に触れようと伸びてきた手を、わたしは思い切り叩いていた。