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君をこんなに愛してる
第8章 大事だから
「どうして立ち入り禁止だったんだろう…」
何もかも真っ白なところが不思議だけれど、いたって普通の部屋だ。
疑問を持って呟くと、ベッド横に座る彼がさらりと言ってのけた。
「──…僕が住んでいたからでしょう」
「…!?」
「僕の存在を隠しておかなければならなかったからでしょう」
「……貴方は…いったい」
「聞きたいですか?」
絢人さんと瓜二つ…
いや、絢人さん " そのもの " の笑顔を向けて彼は聞いてくる。
「僕はあまり話したくないけれど、君の願いなら仕方がない。恋人に隠し事はいけませんし」
このまま嫌われたままなんて、堪えられない。
少しの間、無言で考えを巡らせた後──
彼はぽつりぽつりと、言葉をつむぐ。