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2人だけ、ヒミツの残業
第2章 真面目な人妻・響子 【前編】
プルルルルッ、プルルルルッ。
「はい、もしもし」
オフィス内で、俺から少し離れた席に座っていた清水響子がケータイを右手に取り、左手で肩くらいまで伸びた髪をかき上げながら話をしている。
「だから、今日は仕事で遅くなるって言ったでしょ……? うん、わかってる……ごめんね」
清水響子は27歳。
この会社に勤める前には結婚していて、今年で結婚3年目になるそうだ。
電話の相手はその旦那だろう。
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