この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ドアの向こう〜君に逢いたくて〜
第14章 気持ちのすれ違い

何度目かのキスの後、海音が唇を離して私の頬を撫でる。
「渚、色っぽい顔して俺を誘ってんの?」
「海音がビール飲ますからっ…。」
「酔ってる渚はエロイから好き。そろそろ布団敷こう。」
そう言って海音が、布団を敷き始めた。
薄暗い部屋に1枚だけ敷かれた布団。
この後の展開を想像してしまって、恥ずかしくなってきた。
「おいで!」
先に布団に入った海音の横に体を入れた。
海音の家のベッドは大きいからゆとりがあるけど、さすがにシングルサイズの布団だと距離が近い。
このシチュエーションに、いつも以上にドキドキする。
「渚、何で緊張してんの?」
海音の腕の中に閉じ込められて、心拍数も更に上がる。
「海音が近くてドキドキする。」
「布団狭いから、離れられないからね。と言っても、今夜はずっと離すつもりないけど。」
海音の唇が私のおでこに触れる。
その後、瞼に頬に海音の唇が下がってくる。
待ちきれなくて、唇を少し開いて海音の唇に近づくと
「ふふっ。すぐにあげるから。それより今日は、全身で俺を感じてほしいから、コレして。」
海音の手にはタオルがあって、私が返事をする前に、私の瞳がタオルで縛られて見えなくなった。
「いやっ、海音こわいっ。」
「大丈夫。どこにも行かないから。」
海音の手が私の頬を撫で、耳元に海音の息が吹き掛けられる。
「渚は俺の顔が好きって言ってたから、顔が見えなくても、俺を感じさせたい。今日は視覚以外で、俺を感じて。」

