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ドアの向こう〜君に逢いたくて〜
第14章 気持ちのすれ違い

「肉じゃが、うまいっ!!」

さっきから作ったご飯を、美味しそうにモグモグ食べる海音。

お酒のピッチもどんどん上がっていた。

「渚は料理上手だよね。また食べに来ていい?」

「合鍵貰ったし、また作りに行くよ。」

「うん、うん。いつでも来ていいよ。」

海音はすごく嬉しそうだ。

今日までずっと会わなかったのがウソのように、穏やかな時間が過ぎている。

“こういう時間が、これからも増えるといいな。”

いつの間にか、ビールの缶が5本も空いている。

私はビールは飲まないから、海音が1人で飲んだわけで…。


「渚。こっち向いて。」

海音にそう言われて、そちらを向くと、海音の唇が私の唇に触れた。

「渚はあんまり酔ってないね。」

唇を離した海音が、そのまま私をマジマジと見つめる。

“うっ!海音酔ってる!完全に変身してるっ!!”


海音がビールをクイッと口に入れると、私の顎を掴み唇を少し開けさせる。

私の唇が開いたのを確認すると、海音が口移しでビールを飲ませてきた。

「んっ…。」

唇が離れるとまた、同じ事をされる。

何度も繰り返される甘い行為に、胸がドキドキする。

そのせいで、余計に酔いが回ってきた。
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