この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ドアの向こう〜君に逢いたくて〜
第14章 気持ちのすれ違い

「肉じゃが、うまいっ!!」
さっきから作ったご飯を、美味しそうにモグモグ食べる海音。
お酒のピッチもどんどん上がっていた。
「渚は料理上手だよね。また食べに来ていい?」
「合鍵貰ったし、また作りに行くよ。」
「うん、うん。いつでも来ていいよ。」
海音はすごく嬉しそうだ。
今日までずっと会わなかったのがウソのように、穏やかな時間が過ぎている。
“こういう時間が、これからも増えるといいな。”
いつの間にか、ビールの缶が5本も空いている。
私はビールは飲まないから、海音が1人で飲んだわけで…。
「渚。こっち向いて。」
海音にそう言われて、そちらを向くと、海音の唇が私の唇に触れた。
「渚はあんまり酔ってないね。」
唇を離した海音が、そのまま私をマジマジと見つめる。
“うっ!海音酔ってる!完全に変身してるっ!!”
海音がビールをクイッと口に入れると、私の顎を掴み唇を少し開けさせる。
私の唇が開いたのを確認すると、海音が口移しでビールを飲ませてきた。
「んっ…。」
唇が離れるとまた、同じ事をされる。
何度も繰り返される甘い行為に、胸がドキドキする。
そのせいで、余計に酔いが回ってきた。

