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ドアの向こう〜君に逢いたくて〜
第17章 突然の異動辞令
それは大阪旅行から帰って数日後に突然告げられた。
その日、私はSUNで常連のおじ様と一緒に飲んでいた。
夜勤中の海音から、まずは私の所にメールが届いた。
しばらくして、希とおじ様にもLINEがきた。
その文面を見て3人一緒に固まってしまった。
『9月1日に京都に異動になりました。』
今は8月第2週。
海音が神奈川に居るのは、あと2週間という事になる。
慌てて海音に返事を送る。
『いつ引越になるの?』
しばらくして海音から返事がくる。
『まだ詳しくは決まらないけど、月末2日間のどちらか。その前の4日間は、前から決まってた出張が入るから。』
このメールを見て、3人で慌ててしまった。
「何この強行スケジュール。あの会社無理矢理過ぎだよね。」
希が思わずポロッと言った。
「カイが神奈川にいれるのは2週しかないのに、4日も出張ってなんだよ!」
おじ様がため息を付きながら言った。
「引越が最終日だとしても、海音がこっちにいるのは、約1週間しかないんだね。」
私も落ち込みながら言った。
「送別会とかいつやろうかね。」
希がため息混じりに言う。
「まだ引越の日も何も決まってないみたいだから、落ち着いたら、私から聞いてみるよ。」
そんな話をしていると、海音からまたメールが届いた。
『ゆっくり話す時間が、なかなかとれないから、明日仕事帰りにSUNに寄る。良かったら渚も来て。出来れば泊まって帰って欲しいんやけど、どう?』
『うん。大丈夫。朝早くでる事になっちゃうけど、泊まれるよ。明日ね!夜勤頑張って。』
本当は話したい事ばかりだったけど、夜勤中の邪魔はしたくない。
明日ゆっくり話せばいいのだから。
そう思い携帯を閉まった。