この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ドアの向こう〜君に逢いたくて〜
第19章 神奈川ラストデート☆江ノ島
江ノ島に着いて電車を降りると、海音が気持ち良さそうに声をかけてくる。
「ねぇ、渚。風に乗って潮の香がするよっ。あぁ、海っていいよねー。」
ハードスケジュールで少し疲れた顔をしていた海音。
何だか気分転換になったようで、私も嬉しい。
「はい、渚。」
海音が私に手を差し出すので、私はその手を握る。
「じゃっ、島の中行こうか。」
島の入口の所に猫がいた。
「かわいいなー。」
海音の顔がほころぶ。
「海音、動物好きなの?」
「うん、猫も好きやし、猿とかも好き。昔、エアコン買おうか猿買おうか悩んだ事あるくらい。」
「そこ悩むとこ?普通猿飼おうとしないでしょ。」
「結構、可愛いよ。」
海音は猫に近寄ると、ヨシヨシと触っている。
猫と戯れる海音もまた絵になる。
その姿を残しておきたくて、私は写真を撮った。
「ここにいる猫って人懐っこいんやねー。」
「そうなんだよね。可愛いしね。でも海音もなんか猫っぽいよね。」
「よく言われる。」
そう言って海音が、楽しそうに笑った。