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ドアの向こう〜君に逢いたくて〜
第21章 ラストデイ☆待ってるから!

「今はさ、こうして一緒にSUNに行けるのが、嬉しいんだよ。」
「私も海音と同じ事、今思ってたんだ。」
信号が変わり、SUNのドアを海音が開ける。
「いらっしゃいませー。」
いつもの希の元気な声が聞こえた。
「カイ、渚、おはよー!早速、何食べる?」
「2人共海鮮丼で。俺がビールで渚はハイボールね。」
ランチの時間、今日はなぜかお客さんも全然来なくて、ずっと飲んでは、まったり話していた。
ランチ終了の時間になっても、なかなか海音が立ち上がらない。
希も、それをわかっているから何も言わない。
海音がいつも歌う歌を、希がデンモクに入れる。
いつものように歌っていると、少し涙声になり始めた。
間奏になると、海音が目頭を押さえて
「なんか涙腺弱くなった…。」
そう言って泣いているのを見て、私も耐えられなくなり、トイレに逃げ込んだ。

