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Memory of Night 番外編
第2章 Episode of YOI
「午後からでも大丈夫か? 午前中はバイトがあって」
「バイト? 昨日もバイトだったんだよね?」
「あー……。週六くらいで入れてるからな。だいたい放課後はバイトだよ」
「そんなに?」
愛美が驚きに目をみはる。
南風高校の校則は比較的緩く、成績に支障をきたすようなことがなければアルバイトは禁止されていなかった。
けれどもそんなに入れていたら、成績どころか体を休める時間すらまともに取れないのではないかと思う。
「大変じゃないの?」
よく見れば、彼の目の下には薄くくまらしきものもできていた。白い肌にはよく目立つ。
心配になって尋ねてみても、宵はただ首を振っただけだ。
「慣れれば平気だよ」
それだけ返して、思い出したように教室の時計を確認した。
「てか、こんなとこで長話してる場合じゃねーんだよ。早くしねーと本当に先生来ちまう」
「あ、うんごめん……っ」
愛美も時計を確認すると、すでに六時をまわっていた。
慌てて教科書などを鞄に詰め込もうとするが、ふいに「あ!」と声をあげる。
「お金、いくら払えばいいの?」
「は?」