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闇夜の仕置人
第1章 浅田 涼子
防音幕の隙間から差し込む街灯の光が、倒れ込んで捲れたスカートから覗く涼子の太股を白く照らした。
影がごくりと唾を呑み込んで覆い被さってきた。
この時初めて涼子は自分の立場を理解した。
影が男で、これから何をされるのか、を…
『きゃああああああ!』
意に反して、叫び声は喉に貼り付いて飛び出しはしなかった。
恐怖が全身に走り、無我夢中で手足を動かした。
バシンッ!
馬乗りになっていた男が、力任せに涼子の頬を平手打ちした。
激しい痛みと新たな恐怖が涼子に走る。
頭の中が真っ白になり、抵抗する力と思考が、涼子から消えてしまった。