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秘密の恋人
第9章 違和感
『私と向き合えないなら別れましょう…』

あの台詞が頭をぐるぐる回って、心の中では何度も繰り返したけど、結局口に出すことはできない。
でも、以前みたいに義隆さんに全てを預けられなくもなっている。

狡い、下心、という巽さんの言葉が、呪文のように私の心を縛る。

義隆さんは…彼の本心は…義隆さんの胸に顔を埋めたまま、小さなため息を吐いた。
いつもは優しく髪を撫でてくれる義隆さんなのに。
今日は私の肩を抱く腕に、痛いくらいに力が入ってる…

いつもは、1度だけ優しく愛してくれて…後は朝まで胸の中で眠るだけ…なのに。

「菜摘…まだ、起きてるんだろう…」

急に、義隆さんの身体が動いて、ガバッと組み敷かれる。

「え⁉︎」

「今日は…もう一度。」

ちゅ、ちゅ、と肩と首すじにキスの雨が降ってきて。

胸を包むように両手で揉まれる。
人差し指と親指で摘むように先端をクリクリと弄られて、電気が走ったような快感に、ピン、と硬くなるのがわかった。
勃ち上がった先端を押し潰すように尚も弄ばれる。
更に、硬く尖らせた舌で弾くように舐められたり、吸われたり…
いつにも増して執拗な愛撫。

義隆さんらしくない…
どうしたの?と疑問符が頭を支配するのに…身体はどうしようもなく感じてしまう。
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