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第38章 荒れた日々 運命の出会い

　春樹は高校三年生の二月の制作展で会って以来、連絡が通じなくなっていた。

　私の気持ちは不安定になった。またか。そんな気持ちでいっぱいになる。

　四月に入学してすぐのオリエンテーション合宿。ここで会えなければもう諦めよう。そう決めた。

　結果は、どれだけ探しても会えなかった。学校でも会うことはなかった。

　狭い世界。一度も会うことがないなんておかしい。私は、春樹との恋に区切りをつけた。

　後で本人からの連絡で聞いた話だが、家庭の事情で学校には通えなかったそうだ。

　だが、何ヵ月経って言ってからじゃ遅い。私は、既に誰よりも特別な存在に出逢ってしまっていたのだから。