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第2章 罠

彼は九州から出てきて東京の大学に通っていたが、風俗とギャンブルにはまり大学を中退してしまったらしい。

だらだらと200万の借金を作ってしまい、中退に関しては親にも話せていないとの事だった。

「気持ちわかるなぁ。学生時代は遊んじゃうよね」

肯定をする俺に、砂川は少しだけ安心したような顔を浮かべた。

「666でバイトしてても、またお金使っちゃって……。全然返せないんです」

砂川は苦笑いをしながら言う。もっと難しい交渉になるかと思ったら、話は簡単に進みそうだ。

「砂川君、10万欲しくない？」

俺が言うと、砂川は驚いた顔でこちらを見た。