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貴方にジャンキー
第20章 車内痴情
ヴーヴー。携帯のバイブ音が鳴る。
「ちょっと!!理子!大丈夫なの?警察行ったら?」

「美紅・・ダメだよ。徹に知られたら、徹が相手を探し出して殴り込みに行くくらい出来ちゃうんだよ。こんな時期に・・」

「澤に何とかしてもらえれば・・!!」

「澤だって、大事な時期でしょ。」

「あーーーん。でも!泣き寝入りだなんてーー!」

「まぁ、パンツひとつでどうにかなるなら。ね。持ってこれる?美紅のいらないパンツでも私は全然OKなんだけど。」

「コンビニのおパンツがおばちゃんパンツしかなかったら、そうする。」

「ありがとう。北浜田高のホームで待ってるから。ごめんね。」

「謝るなっ。今日は、補習も午後からだし。大丈夫よ。早くてもあと1時間はかかるだろうけど・・」




はぁぁぁ・・。とりあえず、一安心。
これで、駅のホームから立ち上がらずに済む。
最悪、ノーパンのまま また電車に乗って、駅前にコンビニのある次の駅まで行かなきゃならないとこだった。
7時も過ぎると、駅には人が多くなってくる。
寂れたこの駅も、ポツリポツリと人影が増えてきた。

ホームに電車が入るたびに、風圧でスカートがめくりあがるのが気になる。

バックを膝の上で抱え込み、顔を埋めた。
『今日の目的は、徹の参考書探し。お礼に美紅のも探してこよう・・大丈夫・・。』



電車がホームに入るたびに、美紅を探してしまう。
1時間はかかるというのに・・。分かってても探さずにはいられない。


北浜田高校の生徒もチラホラと降りてきた。
この高校。県内でも有名な不良の溜まり場のような高校。
いかにも不良!といった出で立ちの男子高生に目をそらす。


その中の一人が、理子に気付いた。
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