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貴方にジャンキー
第6章 近付きたいのに

「おば様。お風呂、頂きました・・・あぐッ??!!」


いきなり、冷たいものを口の中に突っ込まれた。


「ふふ~ん♪サオリ特製アイスキャンディよ。溶けないうちに、徹に持ってって♪」



もう1本、差し出された。


「あ・・。じゃあ、自分の分食べ終わったら・・」


さすがにこの格好は、恥ずかし過ぎ。
それにプラス、アイスキャンディって・・・。


ガシッ。いきなり肩をつかまれ真剣な表情のオバ様が目の前に。




「いい?!同居男を落とすに当たって、一番の利点は何だ?」


「え?胃袋??」

「違うね。色気だ。色仕掛けだ。」

「色仕掛け??!!!」

「徹は、絶対 理子ちゃんのことは諦めきれてない。それは母親の私が保証するわ。あと足りないのは 押しの一手ッ!」

「お・・押しの一手ですか?」

「そうよ。このまま、色気で攻めて、押し倒して貰ってこい。既成事実さえ出来れば、あとはコッチのもんよ♪」

「既成事実・・・」




何だかよく分からないけど、色仕掛けが効果的というのは分かった。うん。

出来るかわかんないけど。
今まで、オバ様のアドバイスは的確だった。
やってみる価値はある!!よしッ!!




徹の部屋の前で大きく深呼吸。
両手にアイスキャンディ・・。
とりあえず、自分のアイスを口に加えて・・。

コンコン・・・



まぁ。出ないよね・・・ふむ・・・
数打ちゃ当たる。



コンコンコンコンコンコン・・・・


「あ、ひょうりゅもひゃへりゅ?」


シマッタ。口に入れたままだった。
あら?固まってる???


口に入れたままだったから、アイスが溶けて垂れてきた。

「やばっ。垂れちゃう・・!!」


徹を見たら、まだ固まってた。
あ。そうか。色仕掛けしなきゃ・・えっと・・


「おいひぃよ?」





バタンッッ!!!





あれ??締め出された・・・。
怒ってる????
失敗-----???


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