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貴方にジャンキー
第8章 講習室
美紅も今日に限って先約があるらしい。
他の女子に関しては「一応、受験生だからね。余裕ないよ。」ってな返事ばかり。


一度受けたけど・・ここは、お断りしよっか・・と隣のクラスへ向かう。



「えぇ??!!綾部君、もう居ないのー?」

「荷物もないから、帰ったんじゃない?」



うーん。帰ったってことはなかろう。もう講習室へ向かったのか?



仕方ない・・・。黙って帰るのも忍びないし、一言言ってから帰ろう。



すぐに戻ってくる予定で、バックは置いたままC棟へ向かった。





C棟の35号室。

コンコン。ドアを叩いたが返事がない。


「綾部君???」

そーーっと開けてみると、手首を捕まれ、教室の中に引っぱりこまれた。


「なっ???!!!」


バタンッ!ガチャ・・。




『・・・・逃げなきゃッ!!!!』





そう思った時には、もう時既に遅しだった。


4畳半程度の机と椅子が二つ並んだだけの狭い教室には、B組と思われる男子生徒が綾部くんの他に二人・・・。



「待ってたよ♪東郷理子ちゃん♪」



綾部は後ろ手で一つしかない窓のカーテンを閉めた。
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