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貴方にジャンキー
第9章 絶望
「ーーーるっ!徹ッ!!ダメーーーーーッ!!!」



理子の叫び声で我に返った。



床には、原型を留めていない綾部・・・投げ下ろされた椅子の足が、綾部の喉仏を目掛けて 寸のところで止まっていた・・



「徹・・大丈夫・・私は、大丈夫だから・・・」


理子は泣きながら、ぐちゃぐちゃの顔でこっちを見る。



大丈夫ーーー??
んな訳ないだろッ!!



俺は椅子を投げ捨て、呼吸を整えながら、理子に向かった。





何か・・拭くもの・・・。

慌てて出てきたもんだから、タオルどころじゃなかった・・。

とりあえず、自分のシャツを脱ぎ それで理子の顔や体を拭いた。



「徹・・ごめ・・ごめんね・・」


謝ることなんか何も無いのに。
怒りと自分への不甲斐なさ、理子を傷物にされたショックで手が震える・・



「何も喋るな・・」



手を縛られてたのか・・
今更ながらに気付き、縄をほどく。


下着を着せ、ブラウスのボタンをはめてやろうと思ったが、震えてうまくはまらない・・・


止まれっ!!




「くっ。ハッハッハッ!終わったなぁ。南波ッ!!」



後ろで綾部が叫んだ。
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