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さくらホテル2012号室
第13章 シャワー室でのつかのま

フェラチオ、上手くなりましたか?
わたしは心で先生に聞く。
先生と知り合った頃、わたしは少しもフェラチオのできない女だった。
もちろんその経験はある。お付き合いした恋人で、それを好まなかった人はいない。けれど、上手にできたかどうかは、はなはだ自信がない。ただ、口に含んで頭を前後させていただけではないか、と気恥ずかしくなる。
別に先生は、わたしにそのテクニックを教えたことなど、一度もない。でも、わたしは先生に感じて欲しかった。先生がわたしにしてくれるように、快感で身も心も溶けるような感覚を、味わって欲しかった。
だからわたしは、先生の様子に細心の注意を払った。その声に。ペニスの反応に。腰のうごめきに。

