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あいの向こう側
第10章 眺める街
ビルの屋上で柵に凭れた。
ショートピースをポケットから取り出して咥え、
百円ライターで火を点ける。
『はー………』
俺はコンクリート地面に尻を下ろして座った。
午後7時。
夏の暮れは遅い。
じめっと温みを含んだ暑さが続いている。
俺は目を閉じて深い煙を味わう。
束の間の休息。
ぼんやりと屋上で喫煙することだけが何時からか息抜きになった。
『あぢ………』
左手で額の汗を拭う。
もう何日アパートに帰ってないのだろう?
ピルルル♪
ピルルル♪
スマホの呼び出し音が鳴る。
俺は咥えタバコのまま出た。
『はーい、はい。
分かりましたー、15日までに早急に。
はい……』
俺は「よっ」と立ち上がって屋上を後にした。
ショートピースをポケットから取り出して咥え、
百円ライターで火を点ける。
『はー………』
俺はコンクリート地面に尻を下ろして座った。
午後7時。
夏の暮れは遅い。
じめっと温みを含んだ暑さが続いている。
俺は目を閉じて深い煙を味わう。
束の間の休息。
ぼんやりと屋上で喫煙することだけが何時からか息抜きになった。
『あぢ………』
左手で額の汗を拭う。
もう何日アパートに帰ってないのだろう?
ピルルル♪
ピルルル♪
スマホの呼び出し音が鳴る。
俺は咥えタバコのまま出た。
『はーい、はい。
分かりましたー、15日までに早急に。
はい……』
俺は「よっ」と立ち上がって屋上を後にした。