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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第78章
「ふ、ふぇ……っ」
「あ、泣くのは卑怯だぞ?」
妹の瞼や目尻にチュッと吸い付いてそう忠告する匠海を、ヴィヴィは睨むように見上げる。
「ふぅう……っ お兄ちゃんっ」
(ヴィヴィ、言ったもん……っ お兄ちゃんの欲しいって……っ)
「ごめん、泣くほど欲しかったのか」
「ち、ちがっ」
(そうじゃなくて~~っ)
「しょうがないな……ヴィクトリアの可愛さに免じて許してあげよう。じゃあ、頷いてごらん?」
「ん……?」
兄のその提案に、ヴィヴィは小さく首を傾げる。
いつの間にか膣内の匠海の指は止まっていた。
「ヴィクトリアは、俺とセックスするの、気持ちいい?」
「う、うん……」
(とっても……気持ちいいよ……?)
「もう一回したい?」
そう囁きながら妹の薄い唇を指で辿る匠海を見つめながら、ヴィヴィは頷く。
「う、ん……」
「もっと、深くで、俺の精子、出して欲しい?」
「……――っ」
匠海のその囁きに、それでなくても早い鼓動を打っていたヴィヴィの心臓が、大きくどくりと震えた。
今の自分は、もう嫌というほど知っている。
というか、兄に何度もされて躰で覚え込まされた。
自分の奥深いところで、兄の温かい白濁が吐き出され、それを浴びせ掛けられる何事にも例えられない気持ちよさ。
そしてたくさんのそれに満たされた後の、まるで湯の中に揺蕩う様な心地よさ。
特に兄は出した後にすぐ抜かずに、ずっと奥深くに留まりたがるから、余計にその白濁を長く如実に、一番深いところで味あわされることになる。
「ヴィクトリア?」
「うん……っ 欲しいのっ」
また求められるがままに答えてしまったヴィヴィは、恥ずかしさと耐えられない切なさで、その目頭を熱くした。
大きな瞳に盛り上がる涙を認めた匠海が、苦笑しながら幾つものキスをその小さな顔にくれる。
「いい子だ。ヴィクトリア……。 っていうかもう俺が、我慢できないっ」
そう自分の状態を白状した兄は、妹の膣内から長い指を引き抜くと、すぐに己の昂ぶりをヴィヴィの中に埋めてきた。
「―――っ ぁあああっ おにい、ちゃ……っ」
一番深くまで貫かれ、ヴィヴィは苦しさに咽喉を反らす。