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第79章 　 　 　　　 　　　

（もっと、感じて？　ヴィヴィでいっぱい、気持ちよくなって？）

　じゅるじゅると擦れた卑猥な音が鳴るそこに視線を落とせば、匠海の下腹部はヴィヴィの蜜と兄の吐き出した白濁で、もう洪水のようにぐちゃぐちゃに汚れて濡れていた。

「おにいちゃんっ　おにいちゃぁあんっ　あっ　あ、ぁああっ！」

　ヴィヴィは縋る様に匠海を見下ろすと、くねくねと細腰を兄に擦り付ける。

（ぁあっ　もう、イきたいっ　イきたいのっ　それしか、わかんない……っ）

「中、びくびくしてるよっ　いいよ、そのまま、イきなさい」

　そう許しを得て、ヴィヴィはぎゅうと瞼を瞑った。

　より強くクリトリスをぐりりと擦り付けると、躰の中心を何がが突き抜け、やがてヴィヴィの全てがぎゅうと中心に向けて絞られた。

「あぁあっ　い、イっちゃっ　ぅ―――っ！！」

　ヴィヴィが生白い咽喉をのけぞらし、匠海の腹筋の上に置いた指の腹で兄の皮膚を引っ掻く。

（あぁ……っ　お兄ちゃんの、硬いので、イっちゃう……っ！！）

　目も眩む様な快楽の世界に放り出されたヴィヴィは、それでも自分の中心を貫くその硬いものだけはずっと感じ取っていた。

　匠海は妹が自分の上で達して、その余韻に身を捩り出したのを確認し、上半身を起こした。

　その華奢な背を両手で支えると、ヴィヴィの乳房の中心の尖りをその口内に含み舐めしゃぶる。

　達してしばらくはぽうと呆けて兄のされるがままだったヴィヴィだったが、やがて意識がはっきりしてくると、貫かれた陰茎をさらに食い絞めている自分に気づく。

　そしてその原因が、兄が背を丸めて自分の乳首に吸い付いていることに、やっと気づいた。

「あ……、ちゅうちゅう、しちゃ、だ、め……っ　あ……っ」

　そう言いながらも、目の前の兄の頭に縋り付くように、きゅっと抱きしめたヴィヴィ。

「駄目？」

　妹の可愛らしい訴えに、ふっと笑みを零した匠海が、上目使いに見上げながら聞き返してくる。

「だめぇ……」

　そう返したヴィヴィの灰色の瞳は潤んでいた。

「どうして？」

　短く尋ねながらも、匠海はちゅっちゅっと乳首に吸い付くのを止めてくれない。

「硬い、の……っ」
　
　ヴィヴィは細い指先で兄の黒髪を掻き回しながら訴える。