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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第79章
「何が?」
「お兄、ちゃんのっ ぁあんっ」
(もう、分かんない……っ)
目頭がじくりと熱く感じた時には、ヴィヴィの大きな瞳から、ぼろぼろと涙が溢れていた。
「ああ、泣いちゃったな」
やっと乳首への愛撫を止めてくれた匠海は、苦笑しながら背中に添えた手でヴィヴィを撫でてあやす。
「あ、かたいのぉ……っ ひっくっ」
(ヴィヴィの中の、お兄ちゃん……、硬すぎて、ヴィヴィなんかそこから壊れちゃいそうなのっ)
「蕩け切った顔して。可愛いよ、ヴィクトリア」
そう耳元で囁いた匠海は、ゆっくりとヴィヴィの唇を奪ってきた。
もう泣くなと言われている様に感じるほど、その口付けは優しく、ヴィヴィの瞳から涙が止まる。
それに気付いた匠海が、厚い舌でヴィヴィの口内を貪り始める。
「んっ ……んんっ ぅっ ……ふぅ、ん」
(舌擦られると、中、柔らかく締まるのっ 気持ちいい……っ)
甘い吐息を漏らし始めたヴィヴィに気づき、匠海は唇を離したが、目の前の妹は欲を孕んだ瞳で催促する。
「あんっ もっと……」
「ん?」
「もっと、ちゅう……」
そう潤った唇で言い募れば、また兄の濃厚な口付けが与えられる。
「んっ んぅ……っ んんっ」
柔らかく締め付けていた蜜壺が徐々に狭くなっていく。
それを切なく感じて両の太ももで匠海の横腹をきゅうと挟み込めば、兄に腰を下から押し付けられた。
「ふ、締め付けすぎだ、ヴィクトリア」
唇を離して垂れたものを舌で舐め取った匠海が、ヴィヴィの唇をちゅっと啄む。
「ぁあんっ おにぃちゃん……っ」
(もっと、気持ちよくして?)
その願いを込め、匠海の黒髪を弄っていた指で兄の肩に縋り付く。
「今度は、俺も一緒にイっていいか?」
そう伺いを立てながら自分を覗き込んでくる匠海に、ヴィヴィは切なそうに呟いた。
「ん……。きてぇ?」
ヴィヴィの背中に添えていた両手でその躰を支えながら、匠海はまたベッドに横たわる。
「俺の太ももに、後ろ手を付いてるんだよ?」
「うん……」
兄の太ももに言われた通りに両手を付いた瞬間、その腰を鷲掴みにされ、下から腰を突き上げられた。