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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第83章
「――っ あぁんっ すきっ うぁあ……っ やっ イっちゃうぅっ」
早々に達しそうなヴィヴィを、匠海はその背に両腕を回し、自分の腰の上に引き上げた。
「まだ駄目だよ。もっと俺のこと、感じなさい」
イく一歩手前でそんな意地悪をする匠海に、ヴィヴィは一瞬泣きそうに顔を歪める。
けれど自分を見つめてくる瞳が、まるで宝物を見つめるように心底愛おしそうで、その声音が快楽に弱すぎる自分を諭すようなもので、何故だか素直に兄に従おうと思わせられた。
「……――っ はい。お兄ちゃん」
従順に頷いたヴィヴィに、匠海は濃厚なキスを与えながら腰を揺らし始めた。
「ほら、いっぱいヴィクトリアの気持ちいいところ、ごしごししてあげようね?」
「はぅううっ お兄ちゃんっ いいのっ 気持ち、いいの……」
クリの後ろ辺りを亀頭の返しで擦りあげられ、ヴィヴィは金色の髪を振り乱して喜ぶ。
「ああ、そんなに締め付けてっ」
ヴィヴィの中で苦しそうに腰を止めた匠海は、その妹の耳に唇を寄せる。
「イケナイ子だ……」
いつもよりさらに低く掠れたその声に、ヴィヴィの背筋をぞくぞくと何かが駆け抜けた。
「んっ ヴィヴィ、いけない子なのっ ぁんっ いいの……っ」
ヴィヴィはそう口走りながら、いつの間にか匠海の腰の上で自分から動いていた。
兄の広く厚い肩に両手を添え、ちゅぷちゅぷ音を立てながら匠海の陰茎の長さと太さを存分に味わう。
「あぁ、もっと俺を味わい尽くしてくれ、ヴィクトリア……。お前の全てが可愛くて、愛おしい」
「おにい、ちゃぁんっ すきぃっ」
(カッコいいのも、優しいのも、ちょっと意地悪なのも、凄く硬いのも、全部っ 好きなの……っ)
「俺もだよ」
「……え……?」
聞き間違いかと思うくらいさらりとそう返してきた匠海に、ヴィヴィはぴたとその腰を止める。
「本当はずっと好きだったんだ……。お前とこういう関係になって、なんか今更って感じで恥ずかしくて、ずっと言えなかった……」
そう照れ臭そうに眉尻を下げて自分を覗き込んでくる匠海に、ヴィヴィは微かに首を傾げる。
「……おにい、ちゃん……?」
(いくら夢だからって、嘘はやめてよ……)
そんなヴィヴィの本心など知る由もない匠海が、うっとりとヴィヴィの躰を引き寄せる。