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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第16章                 

「良かったよ~、ヴィヴィ!」

「凄いすごいっ! 私こんな目の前で女子のトリプルアクセル初めて見た!」

「いい表情するなあ、まったく」

 口々にそう言ってもらい何故かバシバシ叩かれながら席に座ると、アレフレッド渋谷が日の丸の旗に何かを書き込んだものをヴィヴィに見せてきた。

「ジュリアン改め『ジャイアン』コーチ……? まさにその通り!」

 爆笑したヴィヴィ達だったが、日本の国民的アニメを知らないジュリアンは「何? ナニヨ?」と首を傾げていた。

「ヴィクトリア篠宮さんの得点――135.84点。総合得点は203.62点。女子シングルでの順位は第一位です」

 そのアナウンスの途端、会場が先ほど以上の大歓声に包まれた。

 全日本をはるかに上回るシーズンベストを更新したヴィヴィに、惜しみない拍手が送られる。

(良かった……全日本でレベル3だったスピン、レベル4で評価してもらえたんだ……)

「すご~いっ!」

「ありえね~! 男子でも6位入賞できるよ、この得点!」

「おい! 順位はどうなるんだ? 日本の順位はっ!?」

 リーダーの羽生(はぶ)が電光掲示板を食い入るように見つめる。

「以上全ての演技を終了し、結果は以下の通りです。第三位――日本」

 アナウンスと共に、掲示板に一位から六位までの順位が映し出される。

「やった~っ! メダル獲得っ!!」

「良かった、表彰台登れるっ!」

 口々にメダルの獲得を喜び、日本代表としての最低限の責務は果たしたと胸を撫で下ろしていた一同だったが、

「おい、ヴィヴィ胴上げしようぜ!」

とマーヴィン藤堂が言い出し、ヴィヴィの両腕をがしっと掴んだ。

 そのまま逞しいマーヴィンに持ち上げられそうになったヴィヴィだったが、横からひょいと誰かに床へと降ろされてしまった。

「ん……?」

 その人物に胸に抱き込まれて、ヴィヴィは疑問の声を上げる。

 皆がお揃いの日本代表ジャージを着ているので分からなかったが、顔を上げるとヴィヴィをマーヴィン達から取り上げたのはクリスだったと判明した。

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