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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第85章
初めはヴィヴィの疲れた右手を大きな両手で揉み解していた匠海だが、やはりというかなんというか、それは小さな乳房へと這わされ、湯の中で揉み込まれる。
後ろから手を回されて胸を揉まれるのは、弱い。
それが何故だか自分でも分からないが、きっと前からよりも無防備な自分の全てをすっぽり包み込まれている感じがするからだろう。
白皙の乳房を飽く事無く揉みしだいていた匠海の指先が、やがてくるくると尖りの周りを辿り始めた。
敏感な乳首に触れきそうで触れてこない、妹を焦らして自分の優位に持っていこうとする、狡猾な指先。
分かっているのにその焦らしにふるると背筋を震わせたヴィヴィに、匠海は唇を寄せて軽く啄んでいく。
白いうなじ、小さな耳の後ろ、細い肩に跡を残さない程度に吸い付いてくる唇。
くすぐったくて咄嗟に後ろを振り返ったヴィヴィは、こちらを覗き込んでいる匠海に気付き、その形のいい唇に自分の薄いそれを軽くかすめた。
(やるなら早くして……。時間掛かると、誰かにバレるかも……)
そう思いながら瞳でも挑発するヴィヴィに、匠海はまんまと引っ掛かってきた。
既に固くしこっていた桃色の乳首を両手で摘まむと、きゅうきゅう指先でしごかれる。
「……ふぅ、ん……っ あ……」
過敏に反応してしまうそこを弄られ、ヴィヴィの腰がくねり、匠海の昂ぶりに擦り付けられる。
べろりと耳の裏や首筋を舌で大きく舐められ、その官能を煽る濡れた刺激に、ヴィヴィが打ち震える。
バスタブの中で膝立ちにされ、その先の縁を両手で握り締めさせられる。
匠海に尻を突き出す格好を取らされたヴィヴィの、露わになった双丘の中心に、兄の指がゆっくりと咥え込まされた。
その指の質量にさえ背をしならせるヴィヴィに、自分も膝立ちになった匠海が、ゆっくりと後ろから陰茎を沈めていった。
「ふぅっ ん……っ ふぅんっ」
(あぁ……、入ってくる……。後ろ、や、なのに……。あ、うっ おっきい、よ……っ)
まだ少ししか弄られていないのに、やすやすと兄の欲望を受け止めてしまう自分の躰。
きっと匠海は、自分の事を相当な淫乱だと思っていることだろう。
それならそれで、もういい。