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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第100章         

「気持ち良さそうだね、ほら、俺の腕の中で可愛くイってごらん」

 そう囁きながら妹の細い肩をぎゅうと抱き寄せた匠海に、ヴィヴィはそのシャツの胸と背中をくしゃりと握り締め。

「あっ おにいちゃっ あっ やぁああん……っ あっ ぁ――っ!!」

 兄に触れられていない躰の表層という表層に、ぴりぴりとした静電気が走った様に、快感の波が伝わる。

 イく瞬間強張っていた躰が徐々に弛緩して行くのにも関わらず、ヴィヴィの膣粘膜はきゅうきゅうと締まり続けていた。

「凄いな……、挿れたら搾り取られそうだよ……」

 物欲しそうに締まるそこを慰めるように、兄はしばらくの間、膣粘膜を優しく指の腹で撫でていた。

「お……にい、ちゃん……」

「ん?」

「……もう、……その……」

「もう、欲しい?」

 兄のその問いに、ヴィヴィの頬が朱に染まる。

「……ん……っ」

(早く、ぴったりに、なりたいの……)

「でも、俺はもっとヴィクトリアを愛したい」

「もっと……?」

「ああ、もっとだよ」

 兄は濡れた指を拭き取ると、横抱きにしていたヴィヴィの躰をゆっくりと黒いシーツの上に横たえた。

 その細い躰を跨いで覆い被さった匠海は、妹の頬をまるで壊れ物を扱う様に優しく撫で擦る。

 擽ったそうに瞳を細めたヴィヴィに、匠海がその首筋に顔を埋めた。

 ナイトウェアのボタンが外され露わになった首筋を、兄の熱い舌で舐め取られる感触に、ヴィヴィは思わず喘いだ。

 暖かくぬめった舌の感触に、鼓動が跳ね上がる。

「おにいっ あ……っ おにい、ちゃんっ」

(気持ちいい……、もっと、ぺろぺろ……して?)

 寛いだ前合わせを、まるでラッピングを解くように開かれ。

 ひやりとした外気に晒された柔肌は、兄の大きな掌に体温を分け与えられ、そして新たな熱を生み出されていく。
 
 首筋と耳の後ろを舌全体で舐め上げられながら、両手で乳房を可愛がられ、

「ん~っ あん、あ……っ はぅううっ」

 横を向いた妹の首筋を美味しそうに舐めしゃぶる兄に、ヴィヴィは投げ出していた両腕を匠海の脇腹へと伸ばした。

 さらりとした布地の下、逞しいその触り心地に夢中になり手を這わせば、それに気付いた兄がヴィヴィの首筋から顔を上げた。

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